赤い長靴

赤い長靴

赤い長靴

時間がゆっくり流れて平凡な夫婦の日常を江國マジックで丁寧に描写していく。子供がいない夫婦の物語。口を開けば「メシは?」の妻に対して無口でジコチューな夫と一方的に夫に話し掛けるだけの内向的な妻。そこには「会話」という行為がもう存在していなくて。夫に不満を持ちながらも「くすくす」と笑う妻に正直言ってイライラしっぱなしだった。どうして夫に感情をぶつけないのか。どうして夫がもっと興味をひくような話題を提供しないのか。でも、こういうタイプの妻って案外多いのだろうな。そしてこういう妻のほうが実のところ夫にしてみれば気が休まるのかもしれない。


でも夫は私の話を楽しそうに聞くけどなぁ、ほとんど右から左ではあるけども。最近は夫が私に話し掛けて
「今、本読んでいるんでしょっ」
と怒られシュンとなるコトが多い。